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スタートから、荷物を積むまでの手順
ここでは、フォークリフト免許の実技試験のコースの手順を詳しく解説しています。スタートから、前半の山場である荷物をフォークに載せるまでの手順です。
試験コースの手順をすべて暗記して、体が自然に動くようになるレベルまで、慣れれば試験は合格も同然です。
試験コーススタート
試験コースは、指差し点検からはじまります。「フォーク、ヨシ!」からひとつひとつ点検していきます。点検後、手を挙げた時点で試験スタートです 実際の試験ではここからすべての手順を終えるまでの時間を計測します。規定時間(私が教習した時は7分)を超えると減点対象になるので注意しましょう。
点検後、乗車したらまずはシートベルトを着用して、座席位置の調整を行います。詳しくは、実技教習「乗車」をご覧下さい。
次に発進するための、安全確認を行いいよいよ試験コース走行です。発進までの手順は、実技教習「発進」をご覧下さい。
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最初の難関「左折」
最初のチェックポイントは、荷台の前までに行くための左折です。まず、スタート地点から左折するまでの距離がそれほど長くないので、素早く左に寄せて車体を斜めにして、出来る限り車体をカーブ内に入れてからハンドルを反時計回りに切ります。
左に寄せずに進入したり、ハンドルを早く切りすぎると、車体右後方が壁にぶつかってしまいます。また、十分に車体をカーブ内に入れてからハンドルを切らないと、荷台の中央にうまく行かず、左寄りになってしまいます。
私が受けた教習所では、カーブしてからの荷台前までの通路が上り坂になっていたので、アクセルを少し踏んんだり、クラッチ操作をうまくしないと、エンストする難所でした。
左折後は、なるべく車体を通路の中央に動かし、荷台の前まで移動しますが、荷台までの距離がフォークリフトの1台半くらいしかないので、左折した時の位置取りでうまく中央に寄せる必要があります。また上り坂なので、クラッチを切った状態だとブレーキを踏まないと後ろに下がるので、止まりたい位置まで来たら先にブレーキを踏んでから、クラッチを切ると下がらずに止めることができます。(先にブレーキを踏んでもエンストすることはありません。)
荷物をフォークに載せる準備
フォークの先が荷台の手前、20〜50cmくらいの位置で停止します。停止したら駐車ブレーキをまずかけてから、高低速レバー、前後進レバーをニュートラルにします。基本的にフォークやマスト等の荷役装置を動かす時は、駐車ブレーキをかけた状態で行います。
次に、ティルトレバーの水平制御スイッチを人差し指で押しながら、ティルトレバーを車体前方に倒します。水平制御スイッチを押していると、水平の位置でフォークがピタリと止まるので、リフトレバーを手前に引き、いっきに荷台の上に置いてあるパレットのフォークの先を入れる部分まで、フォークを上昇させます。レバーを引いた後、アクセルを踏むことで上昇スピードがアップします。止めたい位置まできたら、先にアクセルを離してからレバーをニュートラルにします。アクセルを踏んだままレバーを戻すと、フォークがガクガクするので注意しましょう。
私の教習所では、ここで荷物に対してフォークを水平にするために、テイルトレバーでフォークを少し手前にねかせて、荷物に対しての水平をだしました。常に荷物に対して、水平にフォークをもっていくというのが基本のようです。
荷物をフォークに載せる
フォークを荷物の高さまで上昇させたら、ここで「前方、ヨシ!」と安全確認します。クラッチペダルとブレーキペダルを踏んでから、高低速レバー、前後進レバーを車体前方に倒して前進の準備をします。最後に駐車ブレーキを解除して、ゆっくり前に進み、フォークをパレットに差し込んでいきます。荷物とフォークリフトとの間に10cmほどの隙間をあけるようにします。
差し込み加減は目視で確認するのですが、慣れないと距離感がつかめません。だいたいの距離をつかめるように何回も練習しましょう。
差し込んだら、また駐車ブレーキをかけ、各レバーをニュートラルにします。リフトレバーで5cmほど荷物を浮かせます。浮かせた後は、荷台に対して水平になるようにティルトレバーで微調整します。
浮かせすぎ(だいたい缶コーヒー1本の高さ以上)だと減点対象になりますので気を付けましょう。通常は荷物の重みでフォークが前下がりになるので、ティルトレバーでフォークを起こしてやればうまくいきます。
次に後方の安全確認をしてから、バックします。当然、レバー類はすべてニュートラルにします。荷物を積んでいるパレットが荷台から10cmほど出た位置でストップします。距離感が分かりずらいので感覚をつかみましょう。
パレットを少し出したら、駐車ブレーキをかけて荷役装置を動かす準備をします。頻繁にレバー類を操作するので、自然と体が覚えてていきますのでご安心下さい。リフトレバーでフォークをゆっくり下げていきます。荷台に荷物を置いてから、フォークをティルトレバーで少し持ち上げたり、リフトレバーでフォークの高さを調節してフォークがパレットにこすれないように位置調整します。
駐車ブレーキをかけて、レバー類はすべてニュートラルにしてから、前方の安全確認をします。「前方、ヨシ!」と安全確認は必ず声と指差しで行います。
ゆっくり前進して、荷物とフォークとの隙間を5cmほどにつめます。
再び駐車ブレーキをかけて、荷役装置を動かす準備をします。リフトレバーで荷物を持ち上げます。5cmほど持ち上げた時に荷物の重さで、フォークの先が下を向くのでティルトレバーを使い、水平にします。
最後に、後方の安全確認をしてから、高低速レバーを車体手前に倒し、前後進レバーを手前に引いてから駐車ブレーキを解除して後退します。後退する量は荷台に荷物がひっかからない位置まで下がります。荷物が邪魔で距離感がつかみにくいので、あらかじめ下がる位置にある目標物などを決めておくと、スムーズに下がれます。
下がったら、駐車ブレーキをかけて、レバー類は全てニュートラルにしてから、リフトレバーで荷物を地面から10〜20cm離れた位置まで下降させます。車体からは、どれくらい地面との距離があるかは見えないので、マストの伸び縮みする先端を見ることでフォークの下降位置が分かります。下降が終わったら、ティルトレバーを手前にいっぱい引いて荷物の積み込み作業完了です。
ここまでの荷物の積み込み作業は、「2段取り」というテクニックで荷台の奥の方にある荷物でも安全に取るための方法です。教習の荷物は2段取りしなくても1回でも安全に取れますが、必ず2段取りの作業手順で行うことになっています。
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