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フォークリフト免許学科試験について
ここでは、フォークリフト学科試験について紹介します。フォークリフトの学科試験はそれほど難しいものではなく、学科教習中も試験にでる範囲を中心に学ぶので、不合格になることは少ないです。
それでも油断すると不合格になることもあるので気を付けましょう。
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私が受けた学科試験は、4択式で、次の文章のうち間違えているものを選びなさいという問題が多かったです。
- フォークリフトの走行に関する装置の構造および取扱いの方法に関する知識 30点
- フォークリフトの荷役に関する装置の構造および取扱いの方法に関する知識 30点
- フォークリフトの運転に必要な力学に関する知識 20点
- 法および規則中のフォークリフトについての規則に関する知識 20点
項目別に、10問ずつ出題されそれぞれの項目で4割の正答率が必要です。また、「荷役」に関する出題に関しては6割の正答率が必要です。
すべての項目で60点以上が合格ラインです。「走行」に関する出題は、普通自動車免許を持っている方は免除されます。
試験時間は45分で、問題が出来次第、退席できます。退席した場合は、全員が試験を終わるまで待ち、その後、採点され10分ほどで結果発表されます。合格の場合は、そのまま帰宅できますが、不合格の場合は補講となるようです。
学科試験出題例
試験の問題は回収され、持ち帰ることはできないので、私が覚えている範囲で出題された問題を紹介します。フォークリフトの学科試験は何年も前から同じような出題が多いので、合格の手助けになればと思います。
Q.フォークリフトの特徴として誤ったものを1つ挙げなさい。
- 荷役運搬作業が構内の不特定場所で行える。
- ハンドル切れ角度が大きく、車体が小型化されているので小回りが効く。
- マストやフォークなどの荷役装置が前方に装着されているので前方の視界が悪い。
- 積荷を保持する構造が片持ちのために積荷の長手方向の長さが長くなるにつれて、荷役運搬できる質量が大きくなる。
答えは4番です。荷役運搬できる質量が大きくなるは誤りで、小さくなるが正解です。フォークリフトの特徴は必ず出題されますので覚えておきましょう。
Q.銘板や最大荷重についての説明で誤ったものを1つ挙げなさい。
- FD25-×××××は、ガソリン車のフォークリフトを表す。
- フォークリフトの最大荷重は、その構造や材料に応じて、運搬し得る荷重の最大値で表示される。
- 許容荷重とは、ある荷重中心に積載できる規定の荷重を言います。
- FG10-×××××の最大荷重は、1tである。
答えは1番です。アルファベットは駆動方式を示し、Dはディーゼルを表しています。Gはガソリン、Bは蓄電池です。
※2015/10に、FG10-×××××の最大荷重は、10tと誤述していたのを訂正しました。
Q.フォークリフトの各部の安全係数で誤ったものを1つ挙げなさい。
- バックレストの安全係数は2です。
- フォークの安全系数は3です。
- リフトチェーンの安全係数は5です。
- ヘッドガードの安全係数は2です。
答えは1番です。安全係数があるのは、フォーク・リフトチェーン・ヘッドガードです。
Q.フォークリフト定期検査の説明で誤ったものを1つ挙げなさい。
- 年次検査は資格がなくても行える。
- 月次検査は1月以内に行う定期検査です。
- 月次検査資格がなくても行える。
- 年次検査は1年ごとに行う定期検査です。
答えは1番です。実際の出題はもう少し言い回しがややこしいので注意しましょう。
Q.フリーリフト量についての説明で誤ったものを1つ挙げなさい。
- フリーリフト量の多いフォークリフトは、コンテナ内の作業に適している。
- フリーリフト量の多いフォークリフトは、コンテナ内の作業に適していない。
- フリーリフト量とは、マストを垂直にし、マストの高さを変化させずにリフトブラケットを上げることができる最大揚高のことです。
- フリーリフト量とは、地面からフォークの水平部分の上面までの高さを示します。
答えは2番です。フリーリフト量が多いほど、天井高が低い場所の作業に適しています。
Q.パレットに荷物を積むパターンについての説明で誤ったものを1つ挙げなさい。
- ブロック積みとは、各段の積みつけ方向がすべて同じ方向の積み方をいう。
- 交互積みとは、1つの段では同じ方向に並べ、次の段では90°方向を変えながら交互に積み重ねる方式をいう。
- ブロック積みは、棒積み、列積みともいう。
- ブロック積みの方が、交互積みよりも安定性がよい。
答えは4番です。荷物の積み付けパターンは、他にもたくさんありますが、ブロック積みと交互積みだけ覚えておけばいいでしょう。
Q.フォークリフトは、フォークを上下させたりマストを前後に傾けたりさせるのに油圧装置を使います。油圧に使う作動油に関する説明で誤ったものを1つ挙げなさい。
- 粘度がやわらかいこと。
- 泡立ちにくいこと(消泡性)。
- さびが生じにくいこと(防さび性)。
- 作動油には、消泡剤やさび止め等の添加剤が入っているのが一般的です。
答えは1番です。粘度は適当がよいとされています。
Q.安全弁(リリーフバルブ)に関する説明で誤ったものを1つ挙げなさい。
- 安全弁は異常高圧に対する安全装置です。
- 安全弁の弁の開閉は、誰でも調整できるので、状態に合わせて調整してよい。
- 安全弁の調整は専門家に任せる。
- 安全弁はポンプの吐出量がある規定以上になると作動油を低圧側に流すバイパスの役目をします。
答えは2番です。安全弁に関する出題は2問でていたので、重要度が高いのかも知れません。
Q.アタッチメント(付属装置)に関する説明で誤ったものを1つ挙げなさい。
- ラムとは、円筒状の荷物を運ぶ時に使うアタッチメントです。
- さやフォークとは、刀のさやのようにフォークに差し込んで使います。
- バケットとは、土砂、砂利などのバラ物の運搬に最適です。
- ラムとは、フォークが360度回転するアタッチメントです。
答えは4番です。4番の説明は、回転フォークの説明です。
Q.力学に関する説明で誤ったものを1つ挙げなさい。
- 力には、大きさ・方向・作用点の3つの要素があります。
- 物体に2以上の力が作用している時には、その2つ以上の力を、それとまったく同じ効果を持つ1つの力に置きかえることができます。この置きかえられた1つの力を、「合力」と言います。
- 力の平方四辺形の法則を利用して、1つの力を互いにある角度をなす2つ以上の力に分けることを「力の分散」と言います。
- 合力を求めることを、力の合成と言います。
答えは3番です。「分散」ではなく、「分解」が正解です。このように少し意地悪な問題もありますが、数的には1問か2問程度です。(答えを間違えてきましたので、H26/8/4訂正しました。)
Q.物体の質量、重心に関する説明で誤ったものを1つ挙げなさい。
- 場所が変わっても変化しない物体そのものの量を「質量」と言います。
- 重量の単位はN(ニュートン)、kN(キロニュートン)で表します。
- 物体の各部に働いている重力が、見かけ上そこに集まって作用する点をその物体の重心と言います。
- 物体の安定は、底面積が広く、重心が低いほど悪い。
答えは4番です。質量や重心は常識的なことが多く、勉強しなくても分かりやすい項目です。
Q.フォークリフトの法令に関する説明で誤ったものを1つ挙げなさい。
- 労働安全衛生法は、職場における労働者の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境の形成を促進することを目的としています。
- 1つの貨物で、重量が1t以上のものを発送するので、見やすい位置に重量表示を行った。
- フォークリフト構造規格に、フォークリフトは、警報装置を備えるものでなければならないと示されている。
- フォークリフトは、運転者の見やすい位置に、製造者名、製造年月日または製造番号、最大荷重、許容荷重を表示しなくてもよい。
答えは4番です。表示はしなければいけません。法令問題もテキストすべて覚える必要はないので、要点だけ理解しておきましょう。
※ここに挙げたフォークリフトの学科問題は、実際に試験を受けた時の問題を思い出しながら書いた問題です。
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